4.肩+膝などの痛み
五十肩
肩関節の痛みは一般的に『四十肩』、『五十肩』、と呼ばれますが、その病態はさまざまで、深いところの筋肉が傷つく腱板断裂、筋肉に石灰が析出する石灰性腱炎、動きが制限される凍結肩などです。
これらの診断は、レントゲン装置しかない時代では、非常に難しかったのですが、最近のMRIや超音波診断装置でかなり正確に診断できるようになりました。
ペインクリニックで行う治療
当院では、超音波診断装置を用い、今まで『五十肩』と診断されてきた肩の痛みを、より正確に診断することができるようになりました。その代表例が、腱板断裂、石灰性腱炎などです。
さらに治療においても、針を正確に進められる様になり、高い効果をあげれるようになりました。
膝の痛み
膝の痛みは、主に脚の筋肉や関節の老化と体重増加や力仕事などの負担が原因となっておこる変形性膝関節症で、主として中高年の女性に多い病気です。
症状は立ち上がる時や歩き始めに突き刺すような痛みが膝に走ります。これは長年の苦労が膝に出て、関節内の骨と骨のクッションの役目をしている軟骨がすり減った状態です。
さらに病状が進むと軟骨ばかりではなく骨そのものも変形して、安静時も痛み、関節に水がたまって関節が曲がりにくくなります。
ペインクリニックで行う治療
治療は干からびた軟骨に水気を戻すヒアルロン酸という軟骨保護材を膝関節内に注入します。これは高級化粧品にも使われている極めて安全な薬ですので繰り返し使用が可能です。
合わせて少量の局部麻酔薬を同時に使用すると、痛みによる血流障害が改善されてより効果的です。使用するのは歯医者さんの薬やお年寄りが飲んでいる心臓の薬と同じで安全ですし副作用は全くありません。
痛みを取ることによって運動が可能になり、太ももの筋力がつけば膝関節症の進行も予防できます。